漆は日本では縄文時代から使われており、矢尻の接着剤としての利用から始まり、その後は先人の生活の知恵として、高いコーティング性能(防水性)や抗菌性を日常生活に取り入れてきました。その最たるものが「漆器」です。
この抗菌性を利用した最もわかり易い器がおせち料理を保存する重箱です。正月くらいはゆっくり休みたいとのいう主婦の知恵だったのかもしれませんが、冷蔵庫がない時代に料理を保存するには最適な器だったのではないでしょうか。菌の繁殖が抑えられるので料理が日持ちします。
これら漆の抗菌性は、一部の団体や研究機関などの実験で科学的に証明されてはいたのですが、業界として利用できるデータがなく、結果として言い伝えのような状況が続いていたのですが、現在の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、改めて注目される状況になりました。「漆って抗菌性あったよね?」「もしかしたらウイルスにも効くんじゃないの?」・・・
そんな世の中の後押しがあって、伝統的工芸品を管轄し、且つ当連合会の所管でもある経済産業省の支援により、2021年の秋より、伝統的工芸品を取りまとめる(一財)伝統的工芸品産業振興協会を主幹事務局とした「うるし振興研究会」が立ち上がり、漆の抗菌性、及び抗ウイルス性について、検証を進めた結果、改めて漆の抗菌性が確認されたことに加え、新型コロナウイルスにも効果があることがわかりました。
天然素材なのに優れた抗菌性・抗ウイルス性を持つ「漆」を使った代表製品である「漆器」を、より多くの方に使っていただくための有効なデータを公開していければ幸いです。
●うるし振興研究会について
●うるし振興研究会の検証結果 第一弾!!
●新しいチラシ
●新しいしおり(商品同梱用)
●検証結果(うるし振興研究会検証データ)
●検証に使った試料について
●漆の抗菌性検証と今後の展望
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